最近だと和室のない新築マンションも増えてきていますが、中古マンションだとリビング横にちょこんと和室のある間取りが多いですよね。
我が家が購入した築13年の中古マンションにも、リビング横に6畳の和室がありました
和室のリフォームというと洋室に作り替えた事例をよく見かけますが、我が家は和室のまま残してリフォームしました。
今回はこの和室のリフォームの体験談について書きたいと思います。
リフォームにかかった費用や安く抑えるコツ、失敗談などもまとめているので、ぜひお役立てください
和室のリフォームの費用相場は?
実際にかかった費用をお伝えする前に、和室のリフォーム費用の相場から紹介します。
リフォーム業者紹介サイトであるホームプロの調べによると、和室のリフォーム目安の価格帯は40万円以下、最も多い価格帯で20~40万円となっています。
畳や壁紙の張替えといった小規模のリフォームであれば、20万円未満に収まるケースがほとんど。
実際我が家も20万円以下です。
大規模工事になりがちなキッチンや浴室に比べると、設備機材もないので安く費用を抑えられます。
ただ、和室を洋室へとリフォームする場合は話は別です。施工方法によって変わってきますが、おおよそ40~100万円ほどかかる傾向にあります。
和室って意外と「使い勝手が良い」
我が家はほっと一息付ける空間が欲しくて和室を残したんですが、改めて「和室ならではの使い勝手の良さ」を感じています。
- ゴロンと横になりたいとき、
- 小さな子供の遊び場やお昼寝させたいとき
- 取り込んだ洗濯物をバサッと床に置いておきたいとき
フローリングの洋間よりもいろんな場面でしっくりとくるスペースとして大活躍しています。
中古マンションの6畳和室のリフォーム費用はいくらかかった?
具体的に、我が家の和室のリフォームでいくらかかったのかを紹介します。
我が家がリフォームした箇所
- 畳
- 壁・天井
リフォーム箇所 | 施工方法 | 素材のグレード | 費用 |
畳 | 表替えでの張替え | 中国産一級品 | 40,200円 |
壁・天井 | ビニールクロスでの張替え | 壁:普及品・天井:1000番台 | 約50,000円 |
合計:約90,200円
絶対的に譲れないところ以外は、素材の質を落としたので安く仕上がっています。
安いと言っても、壁紙や畳が新しくなったので新品同様の和室に生まれ変わりました。
なんで壁紙の費用は「約」がついてるの?
和室だけでなく全室の壁紙を張り替えたので、合計金額しかわかりません。和室の㎡数からだいたいの費用を算出したので、「約」とつけています
和室のリフォーム費用をできるだけ安くするには?
リフォームは定価のない高い買い物。それだけに少しでも費用を抑えて安くしたいですよね。
私が実際に効果のあったリフォーム費用を抑える3つのコツは次の通り。
- 畳は「裏返し」または「表替え」で張り替える
- 素材のグレードを落とす
- 複数社から見積もりをとる(相見積もり)
それぞれのコツを詳しく説明します。
畳のリフォームは「裏返し」または「表替え」で張り替える(▲4万円)
畳を新調するとなると費用も高くなりますが、畳がそこまで傷んでいなければ「裏返し」「表替え」といった張替え方法もあります。
新調よりも費用を安く抑えられ、表面のい草はリフレッシュされるので新品のような畳に生まれ変わります。
我が家は「表替え」にすることで、約4万円コストダウンできました
ざっくりと畳の張替え方法と費用、交換目安の時期はこんな感じです。
裏返し
施工方法 | 表面のい草だけをはがし、裏面を表に変える |
費用 | 約4,000円~/1畳あたり |
使用開始からの交換目安 | 2~5年 |
注意点 | い草の傷んでいる場合はできない。裏返しは一度のみ |
表替え
施工方法 | 畳床(畳の芯の部分)を再利用し、畳表面のい草だけを張り替える |
費用 | 約5,000円~/1畳あたり |
使用開始からの交換目安 | 3~7年 |
注意点 | 畳床はそのままなので、クッション性は変わらない |
新調
施工方法 | 古い畳を取り外し、新しい畳に取り返る |
費用 | 約10,000円~/1畳あたり |
使用開始からの交換目安 | 10~15年 |
注意点 | 全てを取り換えるので費用が最も高い |
ちなみに我が家の築13年の畳は、一度も取り替えていませんでしたが「表替え」で張り替えました。
表替えができる畳の交換目安は3~7年なんだよね?
13年ってアウトじゃないの?
私も新調しないとだめだろうなって覚悟してました
しかし、実際に畳屋さんに現物を見て張替え方法を相談したところ「表替え」でも問題ないとのこと。
畳床がそこまで傷んでないみたいですし、
カビや大きな傷もないので取り換えるのはもったいないですよ
- 畳表面がプニプニとしてきた
- 歩くとギシギシと軋む音が聞こえてくると
といった現象があれば、畳の芯がダメになっているので表替えでは難しいそう。
我が家の場合は、前居住者さんがほとんど和室を使っていなかったこと、お掃除を徹底されていたことから、年数のわりに良い状態を保てていたようです。
使用環境で畳の寿命も大きく変わります。年数はあくまでも目安に過ぎないんだなと実感しました。
もちろんその逆もしかり!
素人で判断せずに、プロの畳屋さんに畳をチェックしてもらうのが確かです
素材のグレードを落とす(▲5万円)
畳や壁、ふすまなどに使う素材には、品質やデザイン、耐久性などで幅広いグレードが用意されています。
おしゃれなものはだいたい高い
カタログを見るうちに、どんどんと目移りしてしまい気が付けば予算オーバーになりがち。
だからこそリフォームで使う素材のグレードを少し落とすだけでも、施工価格がグッと抑えられるんです。
例えば
- 本物の漆喰壁ではなく、塗り壁「調」のビニールクロスにする
- 和紙畳ではなくい草畳を選ぶ
- 畳のグレードを高級品から普及品に変える
我が家は畳と壁紙のグレードを落としたことで、
約5万円コストダウンできました
ちなみに和紙畳のメリットデメリットは他の記事で深堀しているので、ご興味ある方はどうぞ。
ただ、安さにこだわりすぎるとリフォームの仕上がりに満足できず、「こんなはずじゃなかったのに」と後悔してしまう可能性もあります。
品質を落としすぎたために、劣化が早くメンテナンス費用が高くついた、なんてことも
こうならないためにも、予算と希望のイメージを担当者に伝え、安さだけにとらわれずよく相談して最適なグレードを選びましょう。
複数社から見積もりをとる(相見積もり)
リフォームをするなら、必ず複数社から見積もりをとって比較検討しましょう。
それだけで悪徳業者のボッタクリ被害を防ぐことができます。
めんどくさいな~。和室だけのリフォームだし、そんなにお金をかけるつもりもないからいらないでしょ?
和室だけ、といった限られたリフォームでも相見積もりはゼッタイ!
相見積もりってなんだかめんどくさそうだし、相手にも悪い気がしちゃうんですよね。
でも1社だけの見積もりで適正価格かどうかなんて、素人には見抜けないです。
それに相見積もりをとるのは、一番安い業者を選ぶためだけでのものではないんです。
安い業者を見つけるためだけじゃない!相見積もりをすることで得られるメリット
- 和室のリフォーム費用の相場が身につく
- 相性の良い担当者に出会える
- プロならではの提案をたくさん集められる
私が一番メリットに感じたのは、プロならではの提案をたくさん集められるということ。
ひとくちに和室のリフォームといっても、正解は一つではありません。
知識や経験、担当者の人柄など、業者によって提案方法はまったく違います。
- 赤ちゃんがいると分かって、ダニが発生しにくい和紙畳を提案してくれたA社
- とにかく安く仕上げるために、畳は最低品質のみを見積もりしたB社
- 和室ではなく洋室にリフォームしようと提案してきたC社
素人にとっては、リフォームにどんな選択肢があるのかすらわからないですよね?
現に私の中では和紙畳なんて発想、まったくなかったです
相見積もりは無料でプロのリフォームアイディアを集められるチャンスでもあるんです!
複数の業者から相見積もりをとることで、安さ重視ではあったけど「そんな方法があるなら、お金をかけてもリフォームしたい!」と思えることがありました。
選択肢が広がることで、より理想の家づくりを実現することができます。
複数の選択肢の中から、あなたにあった施工方法を選んでくださいね
和室のリフォームにかかった日数は?
我が家の場合、和室のリフォームでかかったトータルでの日数は4日。意外にかかるんだなと思いませんでしたか?
畳の張替えは現地で行うのではなく、いったん畳屋さんの工場に持ち帰って張替え作業をされていました。
い草の張替え作業自体は1~2日でできるようなのですが、設置日程の兼ね合いもあり4日かかったようです。
リビング横の和室のリフォームでやって良かったこと
リビングに隣接している和室だからこそ、やって良かったなと思う2つのことを紹介します。
その①和室のリビング、壁紙の色を統一した
リビング横にある和室だからこそ、リビングと壁紙の色を統一して良かったなと思います。
和室の壁紙を選んでいた時のことです。
THE和室の雰囲気に仕上げたくて、淡いうぐいす色の壁紙に心惹かれていました。
それを見た畳屋さんから
和室だけに集中するあまりいざ出来上がったら、隣接するリビングとのバランスが悪いといった失敗をよく見かけます
と言われ考え直すことに。
結果、リビングの壁紙と同じ真っ白に合わせた和紙調にしましたが、大満足です!
部屋を仕切るふすまを開け放した状態だと統一感が出て、リビング自体広く感じられます。
和室は窓がなく日中でもうす暗い印象でしたが、真っ白な壁紙で明るくなったことも予想外のメリットでした
その②和室のリフォーム事例をたくさん見て、イメージを固めた
いざ和室をリフォームしようと思っても、どんな雰囲気にしようか悩みませんか?
私も当初はふわっとしたままだったので、リフォーム業者との打ち合わせに困りました
そんなときは、リフォーム事例をたくさん見て好みや理想のイメージを固めていくと失敗がありません。
リフォーム事例の集め方は、SNSやネットの画像検索もいいんですが、私はホームプロとリショップナビで集めました。
何が便利って事例画像だけでなく、実際にかかった費用まで載っているんです。画像を見るだけで和室のリフォーム費用の相場が自然とつかめてきます。
相場がわかっているだけで、リフォーム業者に『まったくの素人じゃないですよ』とけん制できます
和室のリフォームで失敗したこととは?
では良かったことと反対に、徹底的に調べたはずなのにやらかした私の和室のリフォーム失敗談を聞いてください。
和室のリフォームを一部DIYしようとした
リフォームのありがちな失敗に、「リフォームしなかったところが浮いてる」問題が挙げられます。
我が家の和室の場合は、ふすまです。
リビングと和室の仕切りや押入れにあるふすま。大きな傷や汚れもなく、パッと見た限りは綺麗に見えました。
費用も安く抑えたいし、やらなくてもいいかな。
どうしても気になったらDIYしたらいっか!
ちなみに我が家が依頼した畳屋さんでの襖の張替え費用はこちら。
張替え費用 | 片面 | 押し入れ | 両面 |
普及品(新鳥) | 5,500円~ | 6,500円~ | 8,500円~ |
中級品(上新鳥) | 7,000円~ | 7,700円~ | 11,000円~ |
リフォーム費用を安くに収めようと必死だった私は、和室のリフォームは壁と畳だけにしました。
でもね、安易に考えていたあの時の私を平手打ちしたい。そもそもDIYなんてしたことない人がズボラな私が張替えなんてやるわけないんです。
ふすまの張替えをDIYとカンタンにいっても、
- 引き手と枠を取り外し
- 襖紙を濡らしてのりを塗り
- ピンと張り付けて乾かす
と、時間も工数もかかる大変な作業。
息をするようにいたずらをする幼児を抱えて、素人がふすまを張り替えるなんて至難の業
ふすまなんてあんまり気にならないだろうと思っていたんですが、いざリフォームが完成した和室を見ると一目瞭然。
真っ白に生まれ変わった壁紙に、青々とした新しい畳と一緒に見ると、ふすまの経年劣化の黄ばみが悪目立ちしていました。
せっかくリフォームしたのに、周りのふすまが古臭ければ効果は半減。
まとめてやっておけば費用も安く済んだし、まるっとリフォームすればよかったと後悔しています
和室のリフォームで失敗しないためのポイント
私がやらかした失敗を防ぐため、気を付けたいポイントをまとめます。
- 実物をしっかりと見て、リフォームが必要かどうかを判断する
- 素人判断はやめて、リフォーム業者にとりあえず相談する
目先の費用だけにとらわれず、プロの目から見てどこまでリフォームをすれば良いかアドバイスをもらえると失敗がありません。
そのためにも、信頼できる担当者がいるリフォーム業者を見つけることが第一です。
まとめ:和室をリフォームするなら相見積もりが鉄則
和室のリフォーム費用を安く抑えるコツから、後悔したことまで体験談をベースにお話ししてきました。
リフォームを経験してわかったことですが、納得のいくリフォームができるかどうかは、信頼できる業者が見つかるかで決まります。
たとえ和室だけの小規模な工事だとしても、リフォームは私たち素人にとってはわからないことだらけ。
そんなとき、リフォーム業者が親身になって対応してくれるかどうかで仕上がりは天と地のほど差がつきます。
面倒でもかならず相見積もりをとって、あなたと相性の良いリフォーム業者を見つけましょう!
かける手間以上のメリットが得られますよ
相見積もりについてはこちらの記事もよろしければご参考ください。