リフォーム詐欺の話はテレビでよく聞きますが、「なんとなくウチは大丈夫でしょ」って思っちゃいませんか?
それがどっこい!悪徳業者は、あなたの身近なところに存在するんです。
かくいう私も、実家で頼んだ外壁塗装が悪徳業者でした
テレビの中だけだったリフォーム詐欺の話が、ある日突然わが身に降りかかってきた……
悪徳業者にあたってしまうと、失うものはお金だけではありません。
大切な住まいはめちゃめちゃになり、人に騙されたショックは言葉では言い表せないものがあります。
まず悪徳業者に騙されないためには、たった一言「相見積もりをします」と伝えましょう。
たったそれだけで、被害にあうリスクをグッとおさえることができます。
この記事では、悪徳業者に騙されたリアルな体験談や、よくある手口や5つの特徴をわかりやすくまとめました。
私のような思いをしないですむよう、少しでも体験談がお役に立てると嬉しいです
悪徳業者にひっかかりやすいリフォーム初心者は、タウンライフリフォームで業者を調べることをおすすめします。
我が家の中古マンションもタウンライフで理想のリフォーム業者に出会えました。
実際に我が家がリフォームした際に紹介された加盟店のレビューや、利用者30名の評判は別記事にまとめているのでぜひご覧ください。
【体験談】外壁塗装を頼んだら悪質業者でした
まずは、悪徳業者なんてウチには関係ないだろうと思っていた、我が家の騙された体験談から紹介させてください。
今から15年ほど前のこと、近所でリフォーム工事をしていると名乗る業者が突然やってきました。
ご近所の〇〇さんのところで工事をしている業者です~
お宅の外壁にひび割れがありまして、このままだと雨漏りの危険性があるんですよ~
応対したのは当時、40代の母です。
さすがにセールスだろうと「結構です」と適当に断りました。
が!
そこから業者の巧妙なやり口にひっかかってしまったのです。
一度ご覧になったほうがいいですよ。
梯子もあるので、一緒に見てみませんか?
このまま台風でもきたら、手遅れになってしまいますよ
「手遅れ」という言葉に、不安になった母。見るだけ見てもらおうと家のドアを開けてしまいました。
早速、母も一緒にはしごを登って屋根を見たそうですが、正直言うとよくわからない。
言われてみればそうかな?程度。
でも塗装の知識なんてまるでない素人なので、わからないのも仕方がないのかと思いはじめます。
あそこと、あー・・・あそこもかあー。
思ったより傷んでいる箇所が多いですね……
業者の深刻な表情に、不安が大きくなる母。
この時、母に余裕があればいろいろと相談することも、ゆっくりと考えることもできたかもしれません。
しかし父は海外出張中で不在、子どもたちもまだ小さくとてもじゃないけど相談できる相手ではありません。
もちろんネットも今ほど普及していない時代でした。
自分が気が付かないだけで、家の傷みは深刻だったのかと業者の言葉を鵜呑みにしてしまう母。
でもお金が……とためらう母の心理状態を読み取ったかのように、「今ならこんなにお得!」アピールを始めたのです。
これだけの修理をするとなると、300万円近くかかるんですが……
ご近所で工事中ということもあり足場代は無料にするので、今契約してもらったら150万円でやりますよ
そんなにお得になるのかと、「じゃあ、お願いします」と答えてしまった母。
実はこの時点では、悪徳業者に騙されたなんてまったく思っていなかったそう。
むしろ、大ごとになる前に傷んでいるところを親切な業者に見つけてもらって、さらには安くしてもらってラッキーだったわ
ようやく、ちょっとこの業者まずいかも?と思い始めたのは、工事が始まってからのことです。
なぜ気づいたのか?それは職人さんたちの素行がまあ~悪かったからです。
- 養生が不十分
- タバコの吸い殻や空き缶がそのまま
- 平気で自宅トイレを使う
- 近隣への工事挨拶がなかった
ちなみに施主(母)への挨拶もほとんどなかったです
決定的だったのは、工事完了後の仕上がりの悪さ。素人が一目見てわかるほどのひどいものでした。
- 塗料の塗り方が雑
- 目地(コーキング)がガタガタ
- 細かい塗残しがたくさんある
母は手抜き工事をされていたことにようやく気づき、悪徳業者にあたってしまったのだと悔しい気持ちでいっぱいになります。
もちろん、やり直しを求めましたが、
手抜きだなんて~ウチではこれが普通ですよ
とのらりくらりとかわされてしまいました。いっこうに進まない話し合いに疲れ切った母は、そのまま泣き寝入りをしてしまったんですね。
話はこれだけでは終わりません。
リフォームをして3年が経ったころ、20年も30年も持つと言われていた塗料がボロボロと剥がれ落ちてきました。
経年劣化にしては早すぎます。今度こそきっちりと対応してもらおうと、あらためて業者に電話をかけましたが……
「こちらの番号は現在使われておりません」というアナウンスが繰り返されるだけ。
みごとに、とんずらされてしまいました。
悪徳・悪質業者の特徴とあるある手口5選
外見から「あっ、騙す気マンマンの業者だわ!」なんて分かれば苦労しないんですが、悪徳業者だからといって悪そうな見た目とは限りません。
一見すると誠実そうな人柄・雰囲気を装ってやってくるのです。
被害にあってしまった方の中には「親切にしてくれるから、つい気を許しちゃって……」と嘆く声は多いです。
そんな見た目では分からない悪徳業者について、特徴とあるある手口をまとめてみました。
悪徳業者にありがちな手口5選
これらの方法でリフォームを勧めてくる業者は用心してください!
突然の訪問販売
頼んでもいないのに突然やってくる訪問販売は、悪質業者の可能性が極めて高いです。
というのも、消費者庁が「訪問販売でのリフォーム工事にトラブルが多い」と注意喚起をするほど。
わざわざ国がとりあげるほど、訪問販売によるリフォーム被害は深刻なんです。
その証拠に、国民生活センターに寄せられた訪問販売によるリフォーム工事の相談件数は年々増加傾向にあります。
訪問販売によるリフォーム工事
年度 | 2019 | 2020 | 2021 |
相談件数 | 8,007 | 8,784 | 9,734 |
相談さえできない方も大勢いるはず。悪徳業者の被害にあわれた方は想像以上に多いのです
無料点検
悪質な業者は私たちに専門知識がないことにつけこんできます。
素人では判断がつかない部分や普段の生活では見えづらい箇所の「無料点検」と称して近づいてくるのです。
こんなところを狙ってきます
- 屋根
- 外壁
- 床下(シロアリ)
- 排水管(水漏れや洗浄)
- 耐震
どんなにピュアな方でも、突然売り込まれたら拒否反応がでますよね。
しかし、「点検」と聞くとふしぎと警戒心がゆるんでしまう方も多いはず。
「せっかく無料なんだし、プロに見てもらうだけ見てもらおうかな」という気持ちにさせるんですね
ちなみに、外壁や屋根と聞くと戸建て住宅だけの話に感じますが、マンションでも同じように被害は起きています。
私が住むマンションでも、つい最近排水管の無料点検による悪質リフォーム被害があったようです。
危機感をあおる
訪問販売でいきなり「屋根の修理しませんか?」なんて言われても、実害もなく困っていなければ「いえ、結構です」とお断しますよね。
悪質業者はここでとにかく大げさに危機感をあおるんです。
こんなフレーズにはご注意!
- 「床下のシロアリ被害が大きく、地震が来たらすぐにでも倒壊する恐れがあります」
- 「屋根が傷んでいるので、雨水が入り込んでご自宅が中から腐ってしまいます」
- 「台風なんてきたら、瓦が飛んで行ってしまって近所のお子さんをけがさせてしまうかも」
特に最後なんて、「えっウチが加害者に?!」と焦りますよね
本当のことを言っている場合もありますが、数日で倒壊するような状態なら何らかの不具合がでているはず。
契約を結ぶために必要以上に不安をあおり、「今すぐに工事をしなければ!」と思わせる手口です。
2018年の大阪北部地震の直後も、瓦がずれてるなんて言う業者が2~3件きたのを覚えています……
モニター・キャンペーン価格で割安感をアピール
自社チラシやホームページの宣伝用のモニターになってほしいと訪ねてくる、これがいわゆる「モニター商法」と呼ばれるものです。
何が問題かというと、実は全く安くない、むしろ相場よりも高いというケースが多いんです。
戸建ての実家も築5年を過ぎたあたりから、月1~2回はやってくるようになりました。
実際この「モニター価格」で工事を決めたお宅もちらほら。
ご近所の〇〇さんが頼んだとこなら、と安心しちゃうんでしょう。
他にも、数百万単位で値下げをしてお得感や特別感を出す手口もあります。
我が家が悪徳業者の被害にあったときのように、「足場代を無料にするので」というのも同じ手口ですね。
足場って組み立てるだけで、結構高くつくもの。
保管費や運送費、組むときの人件費など、それを無料になんてできるわけがないんです。
当然のことながら、他の部分で上乗せして実は相場よりも高くなっている、なんてことはよくあります。
数十万、数百万という大幅な値引きがカンタンにできる=最初の見積価格がボッタクリとも言えますね
急いで契約させようとする
私たちに考える隙を与えないよう、「今なら」というお得感をつけて契約を急がせるやり口は非常に多いです。
そもそも誠実な業者であれば、数百万円もの高い買い物を即決させるようなことはしません。
業者としても施主とトラブルになるようなことは避けたいからです。
「今なら・早く・今日だけ」なんて言葉には注意してください
悪徳業者を見抜くたった一言とは?
訪問販売や無料点検が悪徳業者のよく使う手口だとしても、「でも万が一、本当に危険な状態だったら……」と悩むかもしれません。
相手が悪徳業者かどうか見極めるためには、たった一言「相見積もりをします」と伝えましょう。
悪徳業者は相見積もりされることを嫌います。
理由はカンタン。他社にも見積もりを取られてしまったら、施工金額をぼったくっていることがバレてしまうから。
「いつも家を点検してもらっている業者さんにも相談したいので、相見積もりで検討させてください」
と伝えてみましょう。
点検してもらってる業者なんて、実際にはいなくてもかまいません。嘘ついちゃいましょう。
悪徳業者なら「あっ、この家ちょっと面倒くさい……」と思うでしょうし、そのまま帰っていくはずです。
中には「相見積もりなんてとるのはマナー違反ですよ」としつこく食い下がってくることもあるかもしれません。
業者の言う通り、相見積もりは相手に失礼になるんじゃないの?
いいえ!リフォーム業界において、相見積もりはもはや常識です
「相見積もりお断り」を掲げる業者もいますが、こうした業者は避けた方が賢明でしょう。
リフォームのような形がなく高額な買い物を1社だけで決めてしまうのはきわめて危険だからです。
悪徳・悪質業者に騙されないためコツは2つだけ
悪徳業者に騙されないために、誰でもできるコツを2つ紹介します。
即決契約は絶対にしない!
相手の勢いに圧倒されて、即決契約をすることだけは絶対に避けてください。
悪徳業者はあの手この手を使って自分のペースに持ち込もうとします。
- 「今すぐに工事しないと危険」
- 「今日だけの特別価格」
などとアピールし、相手に考える隙を与えないようにするのです。
「この人怪しいな」とはうすうす感じても、口車に乗せられてしまうかもしれません。
相手は人を騙すプロなんです
必ず、自分一人では考えずに、家族や第三者機関に相談してから決めてくださいね。
万が一、契約してしまったとしても、契約書などの書類を受け取ってから8日間はクーリングオフが可能です!
クーリング・オフの詳しい内容は、国民生活センターのwebサイトがわかりやすかったので一度目を通してみてください。
参考URL:https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html(クーリング・オフ)
相見積もりを取る
たとえ同じ条件のリフォームでも、業者によって価格や施工内容は違ってきます。
必ず複数社から見積もりをとって、価格や施工内容に問題がないかチェックしましょう。
相見積もりでこんなことが分かります!
- 希望するリフォームの相場がわかる
- どんな工事が必要なのかがわかる
- 業者ごとにアドバイスやアイディアがもらえる
- 自分自身にリフォームの知識が身につく
何社も見積もりをもらうなんて面倒だな……と思われるかもしれません。
でも、あなたに本当にあった業者を見つけるためには、かかる手間よりもやらない損のほうが大きいです。
相見積もりなんてしたことがない、失敗しないコツが知りたい、という方は、こちらの記事をご参照ください。
まとめ:悪徳業者は手口や特徴を知ればこわくない!
私の実体験に基づいて、悪徳業者の特徴ややり口を紹介しました。
悪徳業者にひっかかって、これだけは伝えたい。
悪徳業者に騙されたときの絶望感ってハンパないです……。
自分のせいだといつまでも責任を感じる母の小さな背中を見るのはかなりこたえます。
私は今でもリフォーム業者ってだけで「どうせあくどいことしてるんでしょ」と疑いの目を向けてしまいます。
どうか、一人でも同じ思いをする人が減ってほしい、そんな一心でこの記事を書きました。
リフォームで悪徳業者にだまされないためにも、知識をつけて誠実な業者を選んでください。
優良業者を見分けるコツや選び方についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
あなたに合った素敵な業者に出会えますように